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注目の期待されている新薬はこの6個だ!2022年までの予想をやってみた!

 


「製薬会社で働いている以上、新薬の上市やってみたいです!

しかも大型新薬!!配合剤もいいんですけど、、あまりパッとしないし、業界全体を変えるようなビッグ新薬を先生に紹介したいです。

期待されてる新薬ってありますか?」


 

まだまだ満足度が低い分野ってめちゃくちゃありますよね。

※製薬協HPより抜粋

 

高血圧、脂質異常症、糖尿病、逆流性食道炎、、、一般的にプライマリー製品と言われている分野は満足度も高い傾向があります。

前立腺がんや白血病なんかも治療選択肢が増えていて、治療満足度は比較的高いようです。

 

これからの未来、期待されている新薬がめちゃくちゃあるんですが、フェーズ2だったりもするんで、2022年までに上市する期待の新薬を6個取り上げます。

MRだったら絶対どれかの製品の情報提供をするチャンスを狙ってほしいです!

医者も注目しているので、めちゃくちゃ楽しいと思いますよ!

 

 

デュピクセント(サノフィアベンティス)【期待度★★★★★、上市可能性★★★★★】

抗アレルギー薬になります。

まずはアレルギー性皮膚炎を皮切りに喘息など様々なアレルギー疾患に適応を追加する予定になります。

既に臨床試験は終了しており、早ければ年明けには承認、4月頃には発売の流れになるんじゃないでしょうか?サノフィアベンティスにとっても社運をかけた製品になっており、実際営業部隊は抗体製剤の経験があるMRや社内でも非常に優秀な人材しか行けないと聞いたことがあります。

モノが良いだけに慎重にかつ大胆に販売してくるでしょう。

 

サノフィは長年インスリン技術で磨いてきた注射針のノウハウがあります。

このデュピクセントも自己注射になります。

シリンジに新規参入でないので、そこらへんも期待でき、利便性の面でも競合を考えたときに一歩先をいっているんじゃないでしょうか!!

 

イブランス(ファイザー)【期待度★★★★★、上市可能性★★★★★】

進行・再発乳がんに適応を取得しました。

日本でも既に本年に発売されており、進行・再発乳がんは早期乳がんと比べても生存率が低く、治療も限られているのが現状です。

その中でイブランスは標準治療のイブランス併用投与群が、標準単剤投与群より、無増悪生存期間を約2倍も延長することが示されました。

無増悪生存期間の中央値は2年を超えており、標準療法では1年強であったその期間を大幅に延長したことは画期的だと言われています。

ファイザー社員もイブランスにはかなりの力をいれています。

ちなみに現在、めちゃくちゃ売れています。めちゃくちゃ病院で採用されています。

ファイザー社員から直接聞いたので間違いないんですが、先生からの問合せや患者さんが喜んだエピソードなども併せて教えてもらいました。

やってて楽しいだろうな~って思います。羨ましいっす!!

 

エントレスト(ノバルティス)【期待度★★★★★、上市可能性★★★★★】

慢性心不全の経口薬になります。

経口がポイントで現在発売になっている心不全のクスリは非常に手間がかかります。さらに治療法が限られています。

効果も申し分なく、今までの標準治療(エナラプリル)と比べエントレスト投与群は心不全による死亡や心不全による入院を有意に低下させています。

しかも効果が良すぎたため、早期に治験を終了する勧告があったくらい効果に期待している薬剤になります。

ノバルティスの社員もこのエントレストには期待しており、先生からの問合せもしばしば受けると聞いたことがあります。

ちなみに世界ではすでに発売されており、株主の期待以上の売上で推移しています。

日本では2~3年後と言われています。

 

アデュカヌマブ(バイオジェン、日本ではエーザイ)【期待度★★★★★、上市可能性★★★☆☆】

アルツハイマー治療薬です。

エーザイはアリセプトというアルツハイマー治療薬で1000億を超えた実績があります。

現在、後発品があるため苦戦を強いられていますが、まだアルツハイマーで養った脳外科先生への火は消していません。

これはアデュカヌマブに大きな期待を寄せている事が想像できます。

内藤社長のコメントも非常に力強いモノを感じますので、社運をかけているといっても過言ではないと思います。

おそらく3~4年後くらいには日本でも承認されるのではないでしょうか。

ただ心配なのは治験が失敗に終わることです。現状問題なく進んでいますが、競合が次々に失敗していることが不安要素として拭えません。。。

 

ヘムライブラ(ロシュ、日本では中外製薬)【期待度★★★★★、上市可能性★★★★★】

アメリカでの売り上げ市場予想は50億ドル。

血友病Aの治療薬になります。

血友病は血が止まりにくい病気なので、出血の危険がある作業は危険となります。

現在の治療法はあるのですが、非常にややこしくこのヘムリブラが登場する事で利便性や効果が期待できると言われています。

中外製薬が自社開発してロシュに提供している製品になります。

決まった施設で処方されるので、専門部隊がいます。

 

 

新薬には2種類あります。

新薬にはそれぞれ「ピカ新・ゾロ新」と呼ばれるものがあります。

今まで紹介したものはピカ新です。

薬学用語解説で調べてみると以下のような説明になります。

 

ピカ新とは

新医薬品の中で、特に新規性・有用性が高く、従来の治療体系を大幅に変えるような独創的医薬品で、化学構造も従来の医薬品と基本骨格から異なるものを「画期的新薬」(ピカ新)といい、新薬の薬価算定における3つの補正加算のうちの1つ、「画期性加算」がつけられている。「ピカピカの新薬」が縮まって、業界用語では「ピカ新」と呼ばれている。

 

ゾロ新とは

新医薬品の中で、既存の医薬品の有効成分と同一の薬効、適応症でありながら、化学構造が異なっている医薬品を改良型新医薬品といい、業界用語で「ゾロ新」と呼ばれている。特許の切れた既存医薬品と同一の成分である後発医薬品(ジェネリック、ゾロ)とは区別される。

代表的なピカ新を紹介します。

つまり、ピカ新はその疾患で初めて承認された画期的な医薬品

ゾロ新は今までの薬剤とよく似た成分だけど新薬。

ピカ新で有名なのがグリベックという薬剤です。

最近ではソバルディ、ハーボニー、オプジーボといった薬剤になります。

 

グリベックは慢性急性白血病の治療薬で今まで、何もできなかった領域でしたが、この薬を使う事で多くの人の命が救われました。画像はグリベックですが、それまでニューヨークTimesで薬は取り扱われなかったのですが、余りにも衝撃的な薬剤で当時の表紙に抜擢されたものです。

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ソバルディ、ハーボニーは昨年、日本の医療業界を騒がせました。数週間服用するだけで、C型肝炎が完治するのです。しかも100%!凄くないですか?今までインターフェロンで効果はあまり期待できないけど、それしかないから処方されており、しかも副作用などで苦しまれている人も多かったと思います。それが数週間で完治です。

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オプジーボは余りにも優秀すぎる薬剤で、売れすぎました。結果、日本の社会保障費を圧迫する恐れがあるため、2月に急遽半額になりました。それでも今年の医療用医薬品の売り上げランキングのTOP3には間違いなく入ると思います。

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これらのようにピカ新はノーベル賞レベルの価値があります。

そんなピカ新を先生に紹介して、苦しんでいる患者さんに届けるMRの仕事は凄く価値が高いです。

これこそがMRをしていて良かったと感じる瞬間ではないでしょうか⁉️

ピカ新は、同じ効果を持つ対象医薬品の1.7~2.2倍の薬価(類似薬効比較方式)が付けられるため、製造開発する製薬企業としてはそれだけ利益が大きい。

その一方、既存品を真似せずに、新しい化学構造の化合物を、時間と人を費やし試行錯誤をくりかえして開発をするため、膨大な研究開発費がかかっています。なので規模が小さい日本の企業からは生まれにくいと言われています。

(しかし、オプジーボは純国産品ですので、ピカ新が生まれる可能性はゼロではありません)

 

想像できると思いますが、このようなピカ新に出会えるチャンスは早々ありません。MR人生で一度か二度か、、、そんなレベルです。

 

ピカ新を売りたい!上市前にだれにでもチャンスがあるはず。。。だって大型製品だもの!

MRをしていてピカ新を売りたいって気持ちは自然だと思います。

どれもよく似た薬を扱った経験しかない人は想像できないと思いますが、ダイレクトに患者さんの声が聞こえてきます。

僕も今はプライマリー領域ですが、希少疾病領域を経験した時は先生や患者さんにめちゃくちゃ感謝されました。

 

とある病院で、待合室で看護師さんと話している時に、

クスリの使い方や注意点を説明していました。

(少し薬剤名が患者さんに聞こえてしまったのか、、)

患者さんの方から「〇〇ってクスリ、あなたの会社が開発したんですか?って聞かれました」

患者さんは今までの治療の中で、なかなか自分の思い通りの生活にならない苦しみ、辛さ、、、

それによって普段の生活や交友関係も自分から途絶えていたとおっしゃっていました。

その状態から次のステップにチャレンジできる術を知ったと、、、

本当に嬉しかったです。

自分の情報提供が間接的にも患者さんに届けられ、こんなにも感謝されるのかと。。。

 

しかもお気づきの方もいると思いますが、どれも外資系が開発しています。。。

内資だったら、こんな製品扱えるチャンス。。。

ほぼゼロだと思います。

 

この6個製品は可能性をめちゃくちゃ秘めています。

 

既に上市した薬剤もありますが、基本的にどんどん適応なんかも追加していきます。

MRが必要になるタイミングもありますし、その時に準備する必要があります。

 

MR人生は長くて40年です。

1つのクスリが研究開発されるのは、だいたい10~20年と言われています。

MR人生でそのような製品に出会える可能性は実質1~2回。。。

自分から会いに行く(転職)しかないっすね!笑

 

2018年アメリカで上市予定の医薬品の2022年売り上げ予想。参考までに…

新薬について調べていたら面白い記事がありました。

2018年にアメリカで上市される新薬の2022年の売上順位を予想したものがワシントンポストに掲載されていました。

順位 会社 薬剤 疾患 売上予想
1 Giliead Sciences Bictegravir HIV $3,200,000,000
2 Novo Nordisk Ozenpic 糖尿病 $1,800,000,000
3 Incyte Epacadostat メラノーマ $1,600,000,000
4 Celgene Ozaimod 多発性硬化症 $979,00,000
5 Abbvie Rova-T 肺がん $971,000,000
6 Shire Lanadelumab アジドママ $914,000,000
7 Abbvie Elagolix 子宮筋腫 $877,000,000
8 Juno Therapeutic JCAR017 非ホジキンリンパ腫 $828,000,000
9 Indivior Sublocade オピオイド中毒 $767,000,000
10 GW Phamaceticals Epidiolex てんかん $749,000,000

参考記事:ワシントンポスト【2018年米国上市予定の2022年の売り上げ予想

 

市場は違いますが、これを見るとやっぱり希少疾病の薬の多くが売り上げの上位を占めていますね…

 

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ユウト

ユウト

大手外資系製薬会社に10年超→コントラクトMRに転職したユウトです。
妻子ありの地方在住MRです。
僕自身が小児喘息で、それがキッカケで薬の世界に入りました。
趣味はMR、資産形成(お金の殖やす方法)、マイルで家族旅行です。
何か記事で気になることがあれば、お気軽にご連絡頂ければ幸いです。(お答えできる範囲でご返信させて頂きます。)
連絡先:yuto.mr55@gmail.com
Twitter:https://twitter.com/yutomr55

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