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現役MRが語る今後の製薬会社と雇用に与える影響を分析をしてみた。実はあの大物有名人も予想していた!

「MRの雇用に与えるのはどんな要因が強いか考えてみました。

MRの今後は暗いと言いますが、絶対MRとして生き残る方法・会社はあります!」


MRの人数は昨年だけで約1000人減少しました。

過去3年でも約3000人弱減少しています。

それだけ多く減っていけば、担当エリアが広くなったり、所属している部署がなくなったり、、、

色々な影響を受けていますよね。

 

このまま30年近くMRとして生き残れるのか?不安になりっ放しの人も多いです。

まずは10年!生き残る会社を選んで、しっかり経済的独立を果たす事が重要ですし、

そのためには雇用が安定する要因をしっかり把握する必要があります。

 

ちなみに若手・中堅向けには今後の人生戦略を過去の記事でまとめております。

一緒に読んで頂ければ幸いです。

 

【第一章】MR・製薬会社の現状を把握してみよう

今後を語る上で製薬会社のイマを知らないと始まらないという事で、発表されている数字や業界内の声をまとめていきます。

 

MR数の過去5年間の推移をみてみる

毎年継続的に減少していますよね。

それは早期退職、新入社員の制限、中途採用を見送るが主な要因だと考えられます。

下記はここ数年の大手製薬会社のMR数の推移を示しています。

順位 会社名 2018 2017 2016 2015 2014 2013
1 アステラス製薬 2,400 2,400 2,400 2,400 2,400 2,400
2 武田薬品 2,300 2,300 2,300 2,300 2,300 2,000
3 ファイザー 2,238 2,408 2,484 2,560 2,728 3,007
4 第一三共 2,200 2,200 2,200 2,200 2,300 2,300
5 MSD 2,000 1,800 2,200 2,200 2,212 2,433
6 ノバルティス 2,000 1,900 1,900 1,900 2,200 2,385
7 イーライリリー 1,800 1,900 1,892 1,880 1,712 1,536
8 中外製薬 1,650 1,650 1,650 1,649 1,750 1,767
9 田辺三菱 1,575 1,500 1,698 1,840 1,830 1,860
10 GSK 1,500 1,550 1,450 1,780 1,900 2,002
11 バイエル 1,400 1,410 1,430 1,563 1,526 1,509
12 大塚製薬 1,378 1,369 1,388 1,250 1,350 1,338
13 協和発酵キリン 1,350 1,380 1,388 1,250 1,350 1,338
14 塩野義 1,250 1,250 1,260 1,260 1,258 1,493
15 大日本住友 1,130 1,130 1,350 1,350 1,350 1,434
16 小野薬品 1,130 1,130 1,350 1,350 1,350 1,434
17 ベーリンガー 1,100 1,097 1,300 1,400 1,400 1,230
18 エーザイ 1,060 1,066 1,350 1,430 1,400 1,570
19 サノフィ 930 900 1,100 1,200 1,200 1,520
アストラゼネカ 非公開 1,600 1,750 1,750 1,900 1,570

 

MRの早期退職を振り返ってみる

今年だけでもベーリンガー、サノフィが数百人規模で早期退職を行っています。

武田、第一三共、アステラスも今後早期退職を示唆しているので、今後の動向に注目が集まりますが、過去数年で早期退職を実施した会社は後日まとめたいと思いますが、本当に多くのMRが転職していきましたね。

 

僕の知り合いは後発品メーカー、薬剤師に転職していった人が多いです。

余談ですが、後発品メーカーは欠品なども多く、めちゃくちゃ大変だそうです。

薬剤部や医師からも面会を拒否されることがあり、大手製薬会社で面会できていたこと自体が有難かったと後悔していた人が多かったです。

 

MRの新入社員数について【2018年度】

2018、2017年度の新入社員ランキングはこんな感じになっています。

順位 会社名 2017年 2018年
1 大塚製薬 72 92
2 第一三共 80 80
3 アステラス 74 70
4 中外製薬 51 44
5 エーザイ 20 42
6 興和創薬 30 41
7 Meiji 69 36
8 田辺三菱 40 35
9 ノバルティス 34 35
10 小野薬品 54 34

僕の入社したころは100人以上のが複数社ありました。

それから考えるともの凄く減っています。さすがに早期退職を行った会社は採用人数が0人だったりしています。

全体的に雇用ニーズは減っている事が鮮明にわかるデータでした。

 

中途採用について【2018年】

順位 会社名 採用人数
1 武田薬品 56
2 ブリストル 32
3 小野薬品 20
3 参天 20
5 科研製薬 18

公表になっているモノだけ抜粋しましたので、実際の中途採用の人数とは違います。

大手製薬会社でもアストラゼネカは100人規模で募集していますし、武田薬品ももっとオンコロジーMR(未経験可能)も募集しています。

サノフィも抗体製剤の担当者を募集してましたよね。

 

中途採用の1つのツールであるコントラクトMRの状況が厳しい

めちゃくちゃ厳しいらしいです。

5年ほど前までは最低2年のプロジェクトの中で結果次第で正社員に慣れていました。

今、プロジェクトの契約期間って平均どれくらいかご存知でしょうか?

3、、、ヵ月だそうです。

これはコントラクト社員に直接聞いたので、間違いありません。

現実は3か月です。

 

1年前まで2年が一番多かった年数と認識していましたが、随分短くなりましたね。

製薬会社ですら人数を減らしているので、そこまでニーズは生まれていません。

正直、未経験からMRへの転職は非常に厳しくなっている事が浮き彫りになりました。

 

アメリカのMR事情

人数はピーク時の30%くらいになっています。

MR現象が始まった時、アメリカのMRは夜間MBAに通い始めたらしいです。

自分の特長を出すためです。

そして、現在どのような営業体制になっているのか、、、

世界TOP10に入る大手製薬会社ですが、営業所は2つだそうです。

そして、MRは個人事業主として製品毎に契約を結び、決められたメッセージを医師に伝えるらしいです。

日本のMRは先生の考えや治療方針を聞きながら話を勧めますが、アメリカはメッセージを単に伝えるだけだそうです。

諸外国からしたら、日本の市場は理解不明らしいです。

 

第一章のまとめ

1000人/年ペースでMRは減っている

新入社員・中途採用は抑えられている

一方で積極的に中途採用を行っている会社もある

 

数字でまじまじと製薬業界を考えると、自分はこの会社であと何年生き残れるのか?と不安になってきますね。

一方で中途採用を積極的に行っている会社もありました。

そういった会社にはどんな要素があるのかを第二章で考えていきます。

 

【第二章】MR・製薬会社の今後を語る

過去5年間を見た時に、イーライリリーが唯一MR数が増えています。

300人以上MR数が減っているのは、ファイザー、MSD、ノバルティス、GSK、エーザイ、サノフィです。

その中でも一番減少しているがファイザーです。

この2社を比べてみて、MR数に影響を与えている要因を調べていきます。

 

製薬会社の売上がMRの今後に寄与しているのだろうか

会社名 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
リリー 1920億円 2015億円 2359億円 2432億円 2601億円
MR数 1,536 1,712 1,880 1,892 1,900
ファイザー 5307億円 5020億円 5114億円 4423億円 4737億円
MR数 3,007 2,728 2,560 2,484 2,408

やはり売上高とMR数には一定の相関がありそうです。

ファイザーは一時期、M&Aを繰り返しベンチャー企業の期待されている新薬を買っていきました。

無事上市できたものもあれば、途中で開発が中止したものもありましたね。

やはりリピトールなどの大型品の後発品の影響が響いているようです。

 

内資系も利益率の指標をMRの評価に入れるようになってきた

徐々に利益率(自社開発品目)を評価に加える内資系企業が出てきたと聞きました。

同じ売上でも自社開発品目は利益率が高く、会社にとっておいしい品目だからです。

そして内資系の特長として、グロス評価が大きく影響を与えています。

逆に外資系は注力品目しかPRしません。

徹底的に注力品の売り上げを伸ばすんです。

 

第二章のまとめ

やっぱり売上高がMR数に相関している

特許切れはリストラの要因

 

このように売り上げが雇用に与える影響は非常に大きくなってきています。

今後、毎年薬価改定などが導入するとめちゃくちゃく大変になるでしょうね。

ただでさえ、内資系企業は長期収載品の割合が大きいので、一気に経営が傾きます。

 

【第三章】MR・製薬会社の今後を見据えた上での対策

数字・口コミなどの現状を踏まえてMRの今後を予想してきました。

重要なのはこれからです。

 

おそらく読者のみなさんも今後のMRは状況的にヤバいな。。。と肌で感じてるんじゃないでしょうか?

 

冷静に考えて自分の会社の売上が下がる可能性があるの出れば、転職を考えた方が良いと思います。

 

とある転職してきた人に聞いたことがあるんですが、

 

「今は転職が当たり前の時代になってきている。

企業側も色々な経験をしてきた人を採用したがる。

例えば、40歳で恋愛未経験の人と40歳でバツイチのひとなら、不思議なことにバツイチの方が自然に感じる。

選ぶ方は、それまで転職の経験がないと急に億劫になるよ」

 

こんなアドバイスを貰いました。

 

もし自分の会社が売り上げが下がってきて、上がる見込みがない、上がる製品を担当していなければ、行動を起こすべきです。

行動を起こさないと現状は打破できないですし、現状を変えないと未来は変わってきません。

やみくもに動いても逆効果になりますので、行動の起こし方は重要です!

 

自分の価値を知り、市場を知る必要があります。

 

自分の価値を知る

自分の今までの経験を振り返る必要があると思います。

その中で得意な分野、自分はこれだ!という分野を持つことでオンリーワンになれる可能性が高いです。

自分の経歴を振り返ってみたら、自然と築く部分もあると思います。

 

そして、業界の流れを知って、自分でも予想して先取りして動く!

しっかり今後を予想しましょう!自分で考えましょう!

 

大手外資系は巨額の資本を片手に生き残るでしょう、ランチェスター戦略を極めた一部のベンチャー企業も生き残るでしょう。

その他は死亡です。例え潰れなくても、縮小していきます。(国も守ってくれません)

だから、大手外資系とベンチャー企業に早く転職しましょう!

僕がおススメしているのはビズリーチです。

 

【おまけ】ホリエモン番組で堀江貴文さんがMRの今後・将来を切っていた。

厳しい一言。。。笑)

学術レベルが医師レベルも一部は納得はしますが、AIがどこまで発達するかですね。。。

個人的にはそのAIの情報を元に医師とディスカッションできるスキルがあればいいんじゃないでしょうか?

だから製品知識よりは疾患知識が重要で、AIが教えてくれる知識をうまく噛み砕いて先生に伝えられる知識も必要ですね。

 

まとめ

ホリエモンが言うように急な変化はないと感じる。

ただじわりじわり押し寄せてくるのは、現役MRだったら感じてるでしょう。

最悪のケース(自分が早期退職の対象となる)の時にも副業などのあらゆるチャネルからの収入源は確保しておいた方が良いです。

副業記事も書いていますので、MRの将来に不安の方はどうぞ。

MRの副業はコレだ!厳選を重ねた結果、最終的に残った3つの複業

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ユウト

ユウト

大手外資系製薬会社に10年超→コントラクトMRに転職したユウトです。
妻子ありの地方在住MRです。
僕自身が小児喘息で、それがキッカケで薬の世界に入りました。
趣味はMR、資産形成(お金の殖やす方法)、マイルで家族旅行です。
何か記事で気になることがあれば、お気軽にご連絡頂ければ幸いです。(お答えできる範囲でご返信させて頂きます。)
連絡先:yuto.mr55@gmail.com
Twitter:https://twitter.com/yutomr55

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