医師の働き方改革が進む中、MRの存在価値を出すために必要な事
こんにちは、ユウトです。
地方でMRをしていますが、地方にも医師の働き方改革の流れがきました…
さて、先日以下のツイートをしました。
医師の働き方改革はどんどん進んでいる。
勤務時間の問題は山積み…一方で医師としての職務を果たす必要がある…
そんな働き方改革真っただ中にMRとして訪問するからには、しっかり状況を考えた上で先生との面談に挑む気持ちが必要だよね…
— ともちん (@yutomr55) March 23, 2019
医師の働き方改革はどんどん進んでいる。
勤務時間の問題は山積み…一方で医師としての職務を果たす必要がある…
そんな働き方改革真っただ中にMRとして訪問するからには、しっかり状況を考えた上で先生との面談に挑む気持ちが必要だよね…
どのように変化していくのかを紐解きながら、MRとしての心構えを考えていきます。
目次
医師の働き方改革が進む中、MRの存在価値を出すために必要な事
それは「相手の求めている事を知り、行動に移す」事です。
あたりまえ過ぎて怒られそうですが、いつの時代も不変です。
ただ、このあたり前のことが、追求できている人はどこまでいるでしょうか。
今の時代、医療の変化が激しいからこそチャンスの種はそこら中に落ちています。
プロパー時代も相手の求めている事を知り、行動に移していた人が結果を残していた
1分だけ過去の話をさせて下さい。
僕は接待を知る世代です。
4時間ほどの接待の中では、先生の仕事やプライベートなど診察室ではできない話がたくさんできました。
忘れてはいけない内容は、トイレに行って、名刺にメモをしていた記憶があります。
これらの情報量が膨大になるほど、先生との話のネタが付きません。
その情報を使って話の導入部分として利用できたりするので、話を盛り上げた後で本題に入るのは常套手段でした。
ベタですが、ラーメン好きな先生に近所にできたラーメンネタを使って、気分が載ってきたときに本題に入るようなパターンが王道ですね。
その他にもワインや車、時計、旅行なんてところが王道ではないでしょうか。
相手の求める情報を提供すれば、相手は楽しく話してくれます。
接待時代はプライベート(遊び)の部分で先生と話をしながら処方してもらっていました。
相手を知れば知るほど、面白いように成績に繋がる
先生の事を知るほど、面白いように成績は伸びてきます。
プライマリー製品にこの傾向は強いですが、スペシャリティでも競合がある製品はMRの存在価値の高さが処方に影響を与えます。
圧倒的なエビデンスがあれば、競合にシェアは奪われますが、差がつきにくい製品の場合、先生も感情に流されて処方するケースが少なくありません。
これらの情報を得て処方に繋げるために、接待という裏ワザがありました。
今のMRのもどかしさ。医師の働き方改革が進行中…
ご存知の通り、今の時代には残念ながら、接待はありません。
さらに医師の働き方改革が進み、地方の僕のエリアの医師も定時に帰る医師が多くなりました。(=面会しにくくなりました)
病院の会議内でもMRとの面会は業務の一部かどうかが議論されるようになり始めたと聞きました。
仮に業務の一部とみなせば、18時以降のMRとの面会時間は時間外勤務です。
医師の本来の仕事は患者さんの病気を治すことなので、MRとの面会の多い医師は病院内から煙たがられる可能性があるとも聞きました。
一方で、業務でなければ面会の必要性はいらないと感じる医師も多く出てくると思います。
特に若手の医師に限っては、接待を一度も受けたことがないので、MRの訪問の意味を冷え切った目で見ている人さえいます。
どちらにしてもMRとしての存在感を出す必要があります。
どう変わる医師の働き方改革
では、少し話を変えて、どのように医師の働き方が変化するのでしょうか?
キーワードは2025年の超高齢化社会が挙げられます。
2025年には75歳以上の人口が急激に増えると予想されている。
これに加え、生涯未婚率も高くなっているので、介護の問題が日本中の至るところで問題となる事は確実です。
つまり、医療と結びつけると、相対的に救急のニーズは減り、慢性期のニーズが増えるのは簡単に予想できます。
これを一体化するために、医療計画に基づいて、在宅を中心とした地域包括ケアシステムの構築を国は推し進めています。
さらに医師の勤務時間の問題もあり、これを是正するために2019年3月末まで医師の働き方改革に関する検討会が開かれています。
2024年4月までに年間2,000時間を超える時間外労働はなくすことを目標にしています。
実際には、15%の医師が年間1920時間を超えて働いています。
率直に医師の労働時間は激減するでしょう。
(参考URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-isei_469190.html)
つまりまとめると、多くの医師は慢性期の患者さんを診察し、勤務時間は激減します。
今こそMRの存在価値を上げるためにMRがすべきこと
繰り返しになりますが、「相手の求めている事を知り、行動を移すこと」です。
ただ以前のような接待はありません。
ニーズをリサーチできる裏ワザがなくなっただけで、どこかには落ちているはずです。
少し精神論になってしまいますが、それを探し求めるしかありません。
面会でいろんなチャレンジをするのもいいでしょう。
ひたすら勉強して医師のニーズを探るのもいいでしょう。
僕がおススメするのは医療制度の変化をしっかりと捉え、患者の流れをつかみ取る事です。
医療制度の変化や患者さんの流れを知れば、自ずと相手の求めている情報が分かってくるのではないかと考えています。
基本情報として、病院の機能分類、老健の有無、訪問介護の有無など巨大な病院なら全て地域包括ケアをグループで賄うところも出てきています。
ただそれらのグループは、ほんの一部でほとんどは病院やクリニックの連携で終結します。
今後連携をしなければならない時代に突入しています。
連携といった部分で、認知症は比較的取り組みやすい分野ではあります。
認知症と言えば、エーザイがアデュカヌマブの開発を中止し、フェーズⅡで厳しい結果に終わったBAN2401フェーズⅢの開始を同時発表。
(参考記事:https://minkabu.jp/news/2346972)
このアデュカヌマブはNATUREの表紙も飾った事がある期待の新薬でした。
話が逸れてしまいましたが、コレだけ期待されていた新薬も上市できないのが現状です。
ただ日本の医療制度は確実に2025年に向けて動いています。
このように確実に動く波を捉える勉強をすれば、医師の悩みを容易に想像できますね。
さらに深く踏み込むと、担当エリアの地域を知る必要がある
これまでは日本全体の事を書いています。
しかし、僕の担当する地域は既に人口ピラミッドが崩壊しています。
超高齢化社会を通り越し、人口は激減しています。
もちろん地域包括ケアなんてシステムはありません。
日本の制度はあくまでも首都圏や大都市にあわせて変化していきますので、僕みたいに地方を担当しているMRはそれぞれの地区事情をしっかり勉強する必要があります。
そうすれば、MRとしての価値も上がりますし、仕事もどんどん楽しくなっていきますよ。